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『正しさ』より大切なこと

ある日の放課後。

保護者から『先生、私はどうしたら良いですか?』と電話があり、担任の先生はなんとかしたい一心で、解決策をいくつか提示。

電話口の保護者の反応は、聞いているのか?聞いていないのか?よくわからず、響いている感じもない。

その先生は、聞かれたから答えたのに…とモヤモヤされている様子でした。

こうしたことは、学校現場に限らず様々なところで起こります。

これは、『どうしたら良いですか』という言葉で具体的な助言を求めているように見えるけど、本当は違う。

実際には方法論よりも相談するほどの『不安』をわかってほしくて起きたことに見えました。

『どうしたら良いですか』と聞くほど不安になっている状態で、正しさをぶつけられたことで、責められた気持ちになっているようでした。

これまで、解決策を求めて相談したけど、『◯◯したら良いじゃない?』とアドバイスされて、かえって落ち込んでしまった、という話を何度も聞いてきました。

ここで起きているのは、『不安ですよね』『それだけ向き合ってらっしゃるんですね』と抱えている不安をただただ受け止めてもらいたかった。

求めていたのはアドバイスではなく、共感。

だけど、『どうしたら良い?』と聞かれるとついついアドバイスしたくなるのも無理はありません。

それだけ、目の前の困っている相手のことをなんとかしたいと思っている証拠でもありますが、実際にアドバイスをするのは、心の防衛反応の部分もあります。

困っている、悩んでいる相手の話を聞き続けるのは、想像以上にエネルギーのいることで、『◯◯したら良いよ』と答えを出すことは、『もうこれ以上、つらい話を聞き続けるのはしんどい』という心理が隠れています。

つまり、相談されている側が自分の心を守るための防衛反応とも言えます。

私が普段の相談の場面で、『どうしたら良いですか』と聞かれたときに大切にしているのは『答えを聞きたくなるほど困っているんですね』と受け止めることを大切にしています。

まずは受け止めて、少し心の土台が安定してきてからどうしたら良いのか、一緒に考えることが、解決の一歩になると思っています。