関わり方に迷ったとき、私が大切にしてきたこと
かつて、気持ちが高ぶると、周りが見えなくなるくらい行動が激しくなる子どもと関わったことがあります。
あまりに激しい行動が続くため、関わる大人も余裕を失いやすく、どう対応すればいいのか戸惑う場面が重なっていきました。
正直に言えば、私自身も「誰か代わってほしい」と感じることもあって、関わり方に迷いがあるまま時間が過ぎていくことに、もどかしさを感じていました。
そんな中で、この子にとって本当に必要な支援は何だろう、と何度も立ち止まって考えました。
どうすれば、この子は少しでも止まりやすくなるのか。
教員や保護者と協力しながら、何があれば、安心して過ごせるのか。
子どもを真ん中にして、チームでどうしたら良いのか考える時間を重ねる中、気がつくと「できていないこと」や「困っていること」ばかりが話題になってしまうことがありました。
それは、日々向き合っている教員や保護者にとって、知らないうちに「ダメ出しをされているような感覚」になってしまっていたのだと思います。
みんなが愛情かけて向き合っているはずなのに、子どもも大人も疲弊してしまう。
そんな現実を目の当たりにする中で、私は、その子の「いいな」と思うところや「可愛いな」と感じるところを言葉にして伝えるようにしていました。
注意されることが多い子は、注意がなく過ごせた時間があっても、それを『良かったこと』と捉えにくいだろうな、と思ったからです。
「人懐っこいところ、可愛いですよね」
そう伝えると、保護者の方がふっと表情を緩めたり、同じようにその子の良さに目を向ける先生も出てきました。
最初は私自身が意識して行っていたことでしたが、気がつくと同じような声かけをしてくれる先生が少しずつ増えていきました。
「今、止まれたね」
「ここ、すごくよかったね」
そんな言葉が、少しずつ増えていき、表情も穏やかに変化していきました。
関わる大人みんなの目線や言葉が変わることで、テクニックを超える変化が生まれることを強く感じ、とても感動した出来事でした。