負けを認められない子どもに見えている世界

負けると怒る。
間違いを指摘されると泣く。
少しでも思い通りにならないと癇癪を起こす。
私はこれまで、こうした子たちにたくさん出会ってきました。
最初のころはついつい
「負けても大丈夫だよ」
「間違えてもいいんだよ」
と声をかけていました。
そうした子どもたちと過ごす時間が増えてくると、
泣いたり怒ったり、癇癪を起すほど、
この子は何と戦っているのだろう?
そんな問いが浮かぶようになりました。
不思議なのは、普段から泣いたり怒ったりしているわけではなく、
普段の穏やかな時間には、
「これで合ってる?」と何度も確認する。
できそうなことを選んで取り組む。
そんな慎重な姿が見られたのです。
そんな姿を見ていて、
もしかしたら、ずっと「できる自分」でいようとしているのかもしれない。
できない自分を見せたくない。
負けた自分を認めたくない。
間違えた自分が恥ずかしい。
そんな気持ちがあるかもしれないと感じると、
突然始まったように見える怒りや癇癪も、不安や緊張の蓄積の結果だと思うようになりました。
子どもは、できるようになる途中にいます。
負けることも、間違えることも、
その途中で経験する大切なこと。
安心して失敗できる経験。
挑戦したことを認められる経験。
そんな積み重ねが「もう一回やってみよう」という力を育てていくのだと思います。
子どもの怒りの奥にある気持ちに目を向けてみる。
そんな見方が、子どもとの関わり方を少しずつ変わっていく。
私はそんな風に感じています。